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 INTERVIEWS
インタビュー

リアルウエスタンは、チャンピオンになったロデオ・カウボーイにインタビューを開始。

第一弾は1987年ブルライディング・カナダチャンピオンのガイ・ジョハンセン氏。

第1回 ガイ・ジョハンセン
第2回 ウィル・ロー

1987年 ブルライディングカナダ チャンピオン
 GUY JOHANSEN
氏名: ガイ ジョハンセン
国: カナダ アルバーター州
種目: ブルライディング
団体: CPRA/PRCA
現状: 引退
1987年 ブルライディング・カナダチャンピオン
カナダ全国決勝戦ロデオ4回進出
1992年 カナダプロ・ロデオ協会ブルライディング部長
カナダプロ・ロデオ協会認定審査員
ブルライディング及びステアライディング教育歴20年以上
−ロデオを始めたきっかけは?ガイ・ジョハンセン ブルライディング
親父だね。彼もロデオをしたかったんだけど、親が許してくれなかったから。
−どうしてブル・ライディングを選んだのですか?他の種目も試しましたか?
ベアバックをやってみたし、ローピングも幾度かやってみた。でも、僕らが使ってた屋内アリーナは小さく、ブルライディングぐらいしか出来なかったんだ。
−初めてのロデオはいつ、どこでしたか?
1970年のカルガリー・スタンピード。
−最も思い出に残っているロデオは?
1987年のカナディアン・ファイナルス・ロデオだね。
−最も思い出に残っているライドは?
1988年デンバー(1月)でちょうどNFRに行ってきたばかりの牛を乗りこなした時だな。名前は忘れたがそれ程乗りこなした人はいなかったが、俺は乗りこなした。
−最も思い出に残っている牛は?
そのときの牛。
−どの様に乗る為の準備をしてましたか?何か決まった順序がありましたか?
常に同じ順序で準備をすることは出来なかった・・・何せ時にはぎりぎりのところで到着するし、時には前日から町にいるしね。出来るだけ簡単にした。とにかく集中することが重要だった。ブルライディングは一発勝負だからな。
−乗るにあたって何かこだわりはありましたか?
特に無かったな。でも、シュートの周りに人が大勢いるのは嫌だった。
−用具に関するこだわりは有りましたか?
物事が思うようにいっていなければ、僕は変更することを恐れなかった。もし思う様に乗れてないならロープを変えたりした。但し、物事がうまくいってる場合は何も変えないようにした。
−最も誇りに思っている大会又はライドを教えてください。
1987年のCFR最後のライディング。カナディアン・チャンピオンを決定したライドだった。
−目標にしていた人はいますか?
ジョン・ドッズかな。
−プロになれると思っていましたか?
15の時になんとなく分かっていた。13の時から大人の牛に乗ってたし。(通常子供は16歳ぐらいまで若牛(6ヶ月〜1歳半の牛)に乗り、大人の牛(2歳〜)に乗るのは17歳ぐらいから。13歳から大人牛に乗っていたということから相当の技術の持ち主であったことが伺える)
−スポンサーを得るのにどの様なことをしましたか?
僕が乗ってた頃、カウボーイ達にスポンサーは余りついてなかった。でも、僕は運がよく、カルガリーのナイトクラブがスポンサーについてくれて、出場料や協会への年会費などを負担してくれた。
−トラベリング・パートナーには誰がいましたか?どの様にしてパートナーになったのでしょうか?
殆ど兄貴達と回ったな。兄は4人いて、一人を除いて全員カナダ・チャンピオンになった。あと、高校時代からの友人モーガン・ハルブルックとも回った。最後の方はコディー・スナイダー(1983年世界ブルライディングチャンピオン)やダン・ラウリーと回った。コディーやダンはロデオに全力を注いでいて俺もそうしたかったし、お互いに住んでるところが近かったから。
−どの様な目標をお持ちでしたか?達成しましたか?
僕の目標はカナダ一になることだったから、うん、達成したね。NFRとか、もっと高い目標を掲げればよかったと思うけど、同時はカナダ一になることしか考えてなかった。
−続けられないと思ったことはありましたか?何時、どの様に?どの様に克服しましたか?
1987年の夏、春に脱臼した肩が大分痛み出して楽しくなくなってた。モンタナ州のムーズラでのロデオでゲートマンが「皆、楽しめよ!」って言って、自分は楽しんでいなかったことに気付かされた。牛に乗るには楽しまないと。そこで二位に入賞して、一年を結構いいポジションで終えたよ。(これは謙遜。ガイ・ジョハンセンは1987年にカナダチャンピオンになっている。)
−最もひどい怪我は?
肩の脱臼。ガイ・ジョハンセン ブルライディング
−医者の助言に反して乗ったことは?なぜ?
無い。
−最も難しかったブルは?
最も良かったブルはドン・ラッセルのパシフィック・ベルだな。
−貴方にとっていいブルとは?悪いブルとは?
いいブルは乗れば勝てる牛だろう。悪い牛は乗っても入賞には無縁なうえ降りたら怪我をさせようとする牛。
−ロデオを辞めたのはいつで、どのような理由からでしたか?
1990年、楽しく無くなっていたのでうちに帰って休暇を取ろうと考え、休暇が今日まで続いている。
−子供は何人いますか?全員ロデオをしてますか?
子供は3人。息子一人に娘が二人。息子が最近若牛に乗り始め、初優勝も果たした。
−息子のお歳は?
14歳。
−息子がロデオをしたいと言い出したとき、どんな気持ちでしたか?
素晴らしいと思ったよ。今年(2005年)がデビューになるんだけど、僕が乗ったからと言って必ずしも息子が乗るとは限らないからね。僕の方からプレッシャーをかけ過ぎると怪我をしたりうまく乗らなかったりするから、単に「乗りたいなら手伝うよ」とだけ言った。
−息子をどの様に手伝いましたか?
バッキング・ブルを買って練習を手伝ったよ。功を奏したのか、初めてのロデオで優勝したよ。
−息子のことを心配することはありますか?
いや、特に無いね。僕は20年来ステアーライディング(10代の子供用のブルライディング)を教えてるから、そういう意味では彼は運が良いよ。僕が教えることにしっかり耳を傾け適用すれば大丈夫だろう。
−息子に対しどの様な期待をお持ちですか?
したいことをし、怪我をせず存分に楽しんでくれること。彼の為に乗れるのは彼しかいない。僕は手伝うが、全ては彼の熱意にかかってる。
−最近のロデオの感想は?
ブルライディングの状況は最高だね。ブルライダー達が過去10年でやり遂げたことは本当に素晴らしい。ロデオみたいにストックコントラクターが経営するのではなく、ブルライダー達自信が経営や運営をしてるからね。本当に良くやってるよ。ブルライディングイベントとロデオは全く別物で、ロデオは5年で2つしか行ってないけどブルライディングはよく行く。5年か10年後にブルライダーは一年で300〜400万ドル(約\3億5千万〜\4億6千万円)稼ぐ様になるだろう。
−ロデオを始めたいと考えている日本人にどの様な助言をしますか?
状況を知れ。ニュージーランドやオーストラリア、カナダかアメリカなどに行き、自分が競いたいと思っている種目に熟知している人と関係を築け。走ろうとする前に這う方法を学べ。ブルライディング希望で乗馬の経験が浅いなら乗馬の技術を磨け。簡単な牛に乗って感触を得て、アマチュアの大会に出場して経験を積め。一歩ずつ進むことだ。新人からいきなりトップレベルで競うことは困難極まりない。なぜなら習う暇も無く投げ飛ばされてばかりだからだ。

 

★ PROFILE

Guy Johansen (ガイ・ジョハンセン)

ガイのロデオ・キャリアは8歳の時ステア(若牛)に乗り始めた時に始まった。

1970 - カルガリースタンピードに於いて男子ステア(若牛)ライディングで競う
1972, 73 - カルガリースタンピードロデオカレッジ入学
1974, 76 - ロデオ・ロイヤルステアライディングチャンピオン
1976 - カナダ決勝戦ロデオ(CFR)ステアライディング種目で出場
1977 - FCAステアライディングチャンピオン
1979,80,81 - FCA決勝戦ブルライディングで進出
1981 - CCA決勝戦ブルライディングで進出
1981 - 米国コロラド州デンバーに於けるナショナルアマチュア決勝戦進出
1987,88,89 - CFRブルライディングで進出
1987 - カナディアン・ブルライディング・チャンピオン
1988 - オリンピック初のロデオ、カルガリー冬季オリンピックにおけるエキシビジョン・ロデオでブルライダーとしてチームカナダの一員として参加
1982 - 1989 - カナダや米国に於いて毎年80〜120のロデオで競う
1989 - CFRブルライディングで三度目の出場
1992 - CPRAブルライディング部長
2000 - ストラスモア市農会会長(ロデオ実行委員会)

現在:
- カナダ・アルバーター州ストラスモア市においてジョハンセン・ブラザーズ・ブルライディング・スクールを共同プロデゥース。ストックコントラクター、ブルファイター、アナウンサー、審査員、秘書、タイマー、裏方労力、ピックアップマンの雇用を受け持つ。

- ブルライディング及びステアライディング講師。(講師経験は広くアルバーター州、ブリティッシュコロンビア州、サスカチュワン州、オーストラリア、ニュージーランドまで及ぶ)

- カナディアン・プロ・ブルライダーズ審査員

ガイは1981年からブルライディングやステアライディングの講師を務めており、カナダはもとよりオーストラリアやニュージーランドに於いても講師を務めた経験を持つ。

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